有料のレンタルサーバーを借りる醍醐味のひとつに、自分が好きなオリジナルドメインを使える事があげられます。
サブドメイン型でも運用での問題点は基本的にはありませんが、長期的に見ると独自ドメインでの運用が良いとされます。
そもそもドメインって??
よく言われる例え話しになりますが、ドメインはホームページの場所を示す住所の役割をしています。
hogehoge.comやexsample.netなどの事をドメインと呼びます。
aaa.hogehoge.comは、hogehoge.comのサブドメインになり、hogehoge.com/aaa/は、hogehoge.comのサブディレクトリに位置します。
基本的には、サイト名をドメイン名にする事が一般的で、ユーザーにとっても分かりやすく、親しまれやすくなります。
メールアドレスが、自分の契約しているドメインで作れる為、信用性が向上します。
トップレベルドメイン(Top Level Domain通称:TLD)
トップレベルドメインは、ドットコム(.com)やドットジェーピー(.jp)など、ドメインの末尾に付いている記号を言います。
あまり難しく考える必要は無いのですが、予備知識として知っておいて損はありませんので、少し説明します。
TLDは2つに分けることが出来、簡単に言うと、一般の人が簡単に取得出来るもの(gTLD)と、その国に住んでいないと取得出来ないもの(ccTLD)です。
gTLDで有名なものには、com、net、org、info、bizなどがあります。ccTLDには、jp、co.jp、ne.jp、など日本固有のTLDドメインがあります。
TLDはその種類によって年間の維持費用が異なります。gTLDは年間1,000円程度の維持費用で比較的安価に取得でき、ccTLDは、年間3,000円~10,000円ほどコストがかかります。
どれが特とか、メリットがあるといった事はほとんどありません。一般的に、.co.jpや.ne.jpは企業しか取得出来ないもので、それ以外は個人でも取得出来る為、企業がトップレベルドメインを選ぶ際には、上記を選ぶと良いでしょう。
新しい動き
現在存在しているTLDは、自由に作成出来るものではありませんが、今後TLD自体を取得出来るようになりそうです。
ICANNは、「.com」など現在22の一般トップレベルドメイン(gTLD)を自由化する方針を決めた。ICANNは「インターネットのドメインネームシステム(DNS)の歴史上、最大の変化の1つ」だとしている。企業が社名などをgTLDに使うことで、ブランディングやなりすまし防止などに役立てることが可能になる。新ドメイン名の申請は全世界から可能で、英語以外の言語にも開放される。日本からはキヤノン(.canon)や日立製作所(.hitachi)が申請する予定で、沖縄のドメイン「.okinawa」「.ryukyu」を申請する動きもある。新しいgTLDの申し込みは2012年1月12日から同年4月12日まで。審査費用などとして18万5000ドルが必要で、運用は13年以降になる見通し。
参照先:ITメディア
1、ユーザーに安心を与え、自分の安心を買う
独自ドメインを取得するメリットとしては、『そのサイトがまともなサイトであるという事のアピール』と、『料金を支払続ける限り自分だけのオリジナルドメインである』事の2つがあります。
無料レンタルサーバー会社が提供するドメインは、サブドメイン型やサブディレクトリ型と言われるもので、誰でも無料で自分のアドレスを持つ事が出来ます。その為、捨てアドレスとして使われる事もあり、それだけで離脱してしまうユーザーもいます。
たった、年間1000円程度をけちった結果、有効な見込みユーザーが離脱してしまう事は、時間をかけてホームページを作成する方にとってはとても悲しい事です。
2、ドメインを取得しないデメリット
よくあるケース:サブドメイン型で2年間運営しているサイトがあり、アクセス数も月に5万ほど、そろそろリニューアルを検討しようかなと思っていましたが、今の無料サーバーはPHPが使えない!!
引っ越そうにも、今のサブドメインは持っていけない!!
せっかく、◎◎のキーワードで、検索エンジンの上位に表示されているのに、引っ越したらどうなっちゃうの~?
ドメインは、年間1,000円程度で取得出来るものですが、最初のうちは、「サイトが軌道に乗ったら取得しよう!」と考え、サブドメイン型のサーバーを借りて運用を開始します。気づくとアクセス数もそこそこになり、「まぁこのままでいっか」という事に。
いざ、リニューアルをしようと考えたときには、今までの履歴は一切引き継げなくなってしまうのです。
自分のドメインなら、「Aのドメイン名が気に入らなくなったBを取得しよう!」、「AのドメインはBへ転送(Aにアクセスすると自動的にBにジャンプ)しよう!」などの設定が出来ますが、サブドメインは、自分のものでは無いので、サーバーを変える時には一から出直さなければいけません。
今契約している無料レンタルサーバーが、いつかサービスを停止してしまうかもしれません。基本的にサーバー貸しを行う有名所は資本力も大きいので倒産などの心配は無いかもしれませんが、事業の採算が取れず撤退という事は実際にもありました。
infoseekを運営する楽天の「isWEB」というサービスも2012年の5月に終了となります。同サービスは有料でありながら、サブドメイン型のサービスとなっていて、現在契約をしているユーザーは上記同様にこれまでの運営が無駄になってしまうのです。
3、サーバーの乗り換えが自由
ドメインとサーバーはセットで利用しますが、くっついている訳ではありません。サーバーにはIPアドレスと呼ばれる数字が割り振られていて、それとドメインを結びつける役割をDNS(Domain Name Service)が行っています。
ドメインを管理する会社で、取得したドメインをどこのサーバーにくっつけるかを設定してあげれば、サーバーにアップロードしたデータが契約したドメインで見れることになります。
例えば、契約したサーバー会社が気に入らず別のサーバーに変更したい場合は、新しいサーバーを契約し、データをアップロード。
ドメインの管理会社で新たなサーバーを紐付ける事でサーバーの移動が完了します。
サーバーの移転方法については、別のページで詳しく説明をしています。
4、アクセスアップに有利
ホームページを公開したら、できるだけ多くの人に見てもらいたいですよね?
貴方は、情報をさがすときにどのようにして欲しい情報を獲得しますか?このサイトにはどのようにしてたどり着きましたか?
インターネットを使う多くの人はGoogleやYahoo!などの検索エンジンを利用して、欲しい商品や情報を探しています。そのシェアは利用者の8割以上にものぼります。
例えば、Yahooの検索窓に「ホームページの作り方」と検索すれば実に多くのWEBページがヒットします。検索にヒットしたページの中から自分の目的のページを探す行動に移りますが、検索結果の1ページ目の上位から確認しますよね?
誰も、2ページ目からクリックしていく人はいません。
上位に表示される事で多くのアクセスを得られることは容易に想像が出来る事と思いますが、検索エンジンが決定している規則に基づいて順位付けが行われています。そしてその規則を検索エンジン各社は非公開としている為、100%正確な情報は存在しません。
ただ、その規則を分析し、ある程度の確率で上位に表示させる事は可能です。この手法をSEOと呼びます。
SEOは一般的な言葉として知られるようになりました。日本でこの言葉が認知されだしたのは、10年ほど前でしょうか。
アクセスを集める為には、いろいろな方法がありますが、このSEOを知っているのと知らないのとでは、雲泥の差があります。そして、独自ドメインを取得する事は、SEOにとって有利に働きます。
2011年現在の検索エンジンの評価指標として、ドメインのオーソリティ(信頼性)が求められるようになりました。これは、誰でも簡単に取得出来る無料サービスのドメインより、お金を払って取得する独自ドメインの方を少し有利にするという意味も含んでいます。
もちろん、ドメインを取得したからといって、すぐに上位表示されるわけではありませんが、SEOとはこういった要素を積み重ねていくものなので、有効に利用していきましょう。