美容師が新規集客するための方法とツールを詳しく解説

近年、開業する美容室が増えている一方で、売上を維持できない美容室も多く既存のお客さんだけでは売上を維持できないため新規集客に取り組む美容室が増えています。
この記事では、美容師ができる集客方法や新規集客におけるポイントと、集客に悩まれている美容室に必要な集客方法・集客ツールについて紹介します。

国内初!MEO+インスタ運用で集客できる店舗づくり

美容師の集客の現実

美容師の集客の現実

美容室の数は年々増え続け、集客するのは難しい現実になっています。

男女ともに利用率は減少傾向

美容室の利用率は男女共に減少傾向であり、昨今コロナ禍によるリモートワーク化が進み外出する機会が少なく、来店周期が伸びていることが原因になっています。

美容室の衛生上「消毒と換気のため来店人数を制限したり」「席数を減らし衛生面に気をつける」など、コロナ対策として人数を制限する必要もあり売上を維持することが難しい状況が続いています。

美容室は競争率が高い

美容室の数は2021年で約25万4,422件と過去最高を更新し、コンビニ(5万6,948軒)の約5倍になります。総務省による日本人口の発表によると、2022年8月時点で1億2,322万人で、現在の美容室件数で割ると、一店舗当たり平均で約484人のお客さんを抱えることになります。

現在の理美容師の人口が76万人0834人(2021年3月時点)であることから、1人あたりの理美容師が抱えるお客様の数は平均で161人になります。
今後も人口減少が予想され、2050年には9,515万人、約3,000万人減少することから、一人当たりの理美容師が抱えるお客さんの数は125人にまで減少すると予想されます。

美容室の集客悩み

美容室の集客悩み

美容ビジネスにおける課題は3つに集約されています。

他店との差別化ができない

「美容室の数はコンビニより5倍も多い」といわれています。近隣店舗からサロンを選んでもらうために競合店舗との差別化は重要です。例えば、近隣に同じようなコンセプトの店舗があると、お客さんは「安い美容室」「今まで通っていた美容室」に流れてしまいます。

近隣店舗とは違う独自性を発信することが必要です。以前は、チラシやフリーペーパーだけで集客できる時代もありましたが、スマホを片手に美容室を検索する時代へ変化し、インターネットを使った集客は必要不可欠になっています。

リピート率が低い

美容室は新規集客悩みだけでなくリピート率に悩まれている店舗も多いのではないでしょうか。
美容室のリピート率の平均値は、90日間で新規顧客30%、既存顧客70%になります。

リピート率が上がらない美容室の多くは「ターゲットが定まっていない」「来店後のフォローがない」が理由です。例えば、来店される客層が20代前半男性なのに、女性向けのメニューや雑誌が多かったり、店舗の方向性とターゲットが合っていないことがあります。

ターゲットに合っていない美容室はお客さんから「自分に合っていない」「居心地が悪い」などの印象を与えてしまうため、リピートする確率が低くなってしまいます。
「ターゲットが合っていない」原因以外にも来店後のフォローをしていない美容室はリピート率が低いことが多くなります。

お客さんによっては2~3ヶ月の周期で美容室へ通いますが、来店後に「メールを送ったり」「LINEでフォロー連絡を入れたり」と再来店されるまでの気遣いをすることで、お客さんに良い印象を与えることができます。

来店後のフォローがないと、お客さんに良い印象を与えられないため定期的に連絡することを心がけましょう。

クーポンサイトに頼ると客単価が下がる

集客をしている美容室では「初回限定クーポン」「新規割引」といったクーポンをよくみかけます。クーポンを使って集客することは良い施策ですが、クーポンによっては割引率が大きかったり、2回目以降の施術で割高な印象を与えてしまうことがあります。

「安さ」重視でクーポンを利用するお客さんは、2回目以降「高くなったら、他の美容室に行こう」とリピートになる確率は低下します。2回目以降もリピートしてもらえる価格帯でクーポンを作るようにしましょう。

美容室でやるべき集客方法

美容室でやるべき集客方法

これまで電話予約が多かった美容室でもネット予約を導入してする店舗が増えています。
美容室でやるべき集客方法には何があるのでしょうか。すぐに取り組める集客方法をみていきましょう。

SNS

様々なSNSサービスがありますが、どれを一番、集客に利用すればいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。感覚的に、Instagram、Facebookと決めつけて取り組んでも集客には時間がかかってしまいます。
SNSによって利用する年齢層が異なるため、ターゲット層に合っているSNSを利用するようにしましょう。

Instagram(インスタグラム)

美容室と相性の良いサービスがInstagramになります。

お客さんが参考にできるヘアスタイルやカラーリングなどを画像や動画を通じて発信することができます。技術力を伝えられるだけでなく、美容室の内装やスタイリスト画像も発信することで店舗の雰囲気も伝えられ、施術イメージをお客さんに与えられます。

最近では、施術前後のbefore after写真やヘアアレンジなど商品紹介の動画を発信される美容室が増えています。
発信する文章やハッシュタグに気をつけることで、トレンドのワードを検索したお客さんを流入につなげることが期待できます。
Instagramは特に10代〜20代の若年層を中心に使用されています。店舗のターゲット層と合うか確認をするようにしましょう。

お客さんはInstagramから「こんなヘアにしてもらいたい」「かわいいカラーリングはないかな」といった感覚で日々のヘアスタイルを見ています。
お客さんが興味・関心を引く投稿をすることで、店舗の認知を広げることができます。

ポータルサイトやホームページとInstagramを連携をすると、興味度合いの高いお客さんの流入につなげられます。

サービス
新MEO対策サービス(β)−ホットペッパービューティー/インスタグラム/Googleビジネスプロフィールの連携

Twitter(ツイッター)

国内で4500万人ものユーザー登録数がいるTwitterは20〜30代を中心としたユーザー層になります。

Twitterで発信された投稿はフォロワー全員に届き、リツイートされることで全く関係のない人へ拡散される仕組みになっています。リアルタイムで気軽に情報発信できるツールとして多くの美容室が利用しています。

他のSNSとは違い、Twitterは140文字のテキストを発信するSNSサービスです。店舗名で登録することができますが、店舗名だと営業っぽくなってしまうため、個人名で登録し、ハッシュタグに店舗名を入れると営業っぽさをなくすことができます。Twitterの利用を考えている人は一度試してみましょう。

TikTok(ティックトック)

TikTokは国内で950万人ものユーザーが登録しているSNSサービスです。ユーザーの半数以上は10〜20代で、若者に最も人気のあるSNSになります。

TikTokはYouTubeと違い、スマホで手軽に編集できることから美容室の集客にも取り入れやすいツールです。

動画でスタイルをより詳細に伝えられるため「傷んだ髪をサラサラにさせたり」「ロングヘアからショートヘアに変身させたり」と技術力やビフォーアフター動画で美容師個人のレベルをアピールすることができます。
InstagramとTikTokはユーザー層が重なっていることもあり、興味のあるユーザー層が似ているといわれています。

InstagramとTikTokの両方へ投稿することもできますが、投稿する時間がない美容師は、アカウント連携をすることで自動で反映をさせることができます。

Facebook(フェイスブック)

Facebookは国内で2600万人のユーザーが登録をしています。登録者は30代以上と年齢層の幅は広く、Facebookは主に実名で使われているため、情報の信頼性は他のSNSに比べて高いです。

Facebookの投稿欄には長いテキストや画像、動画、リンクも貼れ自由度の高いSNSといえます。Instagram、Twitter、TikTokで作ったコンテンツをFacebookで活用することも可能です。
美容師が作成したスタイル写真をアップし、解説など詳細をテキストに書いて発信することで集客につなげることができます。

ブログ

ブログはSNSと違い、お客さんに伝えたいことを文字数関係なく発信することができます。

ブログを読まれるお客さんは「カラーに悩んでいたり」「自分に似合うカットはないか」など何か解決策はないか検索し探しています。
そのため、店舗のターゲット層に向けて「トレンドのカラー」や「おすすめカット」といったブログを発信することで、関心を持たれてお客さんを集客につなげられます。

発信されたブログは、削除しない限り残り続けるため、店舗の資産として蓄積させることができ、ブログの数が多いほどお客さんと接点が作れます。

発信されたブログをSNSで投稿することで、検索されない方に見てもらう機会が作れます。
お客さんが知りたい情報を考えブログで発信するようにしましょう。

Googleビジネスプロフィール(Googleマイビジネス)

Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)は美容室の「認知拡大」に活かせる重要ツールです。「地域名+美容室」「地域名+美容室+カラー」などで検索すると検索結果上部にGoogleマップが表示されます。

検索結果の上位3店舗に表示されると、近隣で美容室を探しているお客さんに店舗を知ってもらう機会を増やせます。Googleビジネスプロフィールには、ホームページのリンクや電話番号、住所など来店に必要な情報を掲載できるため、電話予約や、Web予約につなげられます。

GoogleビジネスプロフィールをSNSやブログと一緒に利用することで集客をより強化することができます。

始めやすさで選ぶならSNSがおすすめ

始めやすさで選ぶならSNS

SNSはユーザー数も多く、日々お客さんは自分に必要な情報を探しています。
定期的に情報発信を行えば、広告費用をかけずに自身のファンを増やし、新規集客につなげられます。

メリット

毎日手軽に更新できる

SNSは、接客で忙しい美容師でも手軽に情報を発信できるツールです。SNSは投稿する写真を使いまわすことができるため、毎回違う写真を用意する必要がありません。例えば、作成したヘアスタイル写真をブログにアップします。写真は同じでも文章を変えることでInstagram・Twitter・Facebookなど、他のSNSにも利用することができます。
仕事の隙間時間に作業ができるため、SNSは手軽に始められる集客ツールです。

ほとんど費用がかからない

運用代行会社の利用やSNS広告を利用しなければ、アカウント作成から運用まで費用を掛けず始められます。発信された投稿内容は、アカウントを削除したり、投稿を消さない限りネット上に残り続けます。
定期的な投稿をすることで、美容師や美容室の資産として残すことができます

デメリット

更新が頻繁に出来ていない

SNSで発信される美容室の投稿を見ると継続的に投稿出来ていないアカウントを目にします。集客のために始めたアカウントも更新しないとユーザーの目に届かず、集客につなげることができません。

1ヶ月に1回更新されているアカウントと3日に1回更新されているアカウントでは投稿された情報量やユーザーの関心度合いに差がでてしまいます。新規のお客さんを増やすためにも継続的にSNSの投稿をするようにしましょう。

画像などクオリティが低い

SNSはクオリティを上げた画像を投稿できるかが集客のポイントになります。

クオリティの高い画像は画質の他に「かわいい」「かっこいい」など興味を持ってもらえる写真です。「私もこんなかわいいスタイルになりたい!」「詳しく見てみたい」「参考になる」などお客さんに興味を持ってもらうことが集客につながります。

画像のクオリティを上げるために写真の撮り方やアングル光加減を工夫したり、写真アプリを活用し加工した画像を投稿するようにしましょう。

新規集客で重要なポイント

新規集客で重要なポイント

美容師が新規集客を始める際に重要なポイントについて確認していきましょう。

ターゲットの設定

美容室で新規集客をするために重要なポイントはターゲット設定になります。ターゲット設定によって新規集客の仕方が変わるためです。

例えば「髪質改善に特化した美容室」だとすれば、30代から40代の男女がターゲットになるでしょう。
また「ビジネスマンの利用頻度が高い美容室」の場合ですと、20代〜30代の男性がターゲット層となります。

美容室が何をウリにするのかによって当然ターゲット層は変わります。
「近隣店舗と差別化できるものは何か」「店舗に来てもらいたいお客さんはどんな人か」を時間を掛けて決めるようにしましょう。

ターゲットに合ったアピールポイント

ターゲットに合ったアプローチ方法について見ていきましょう。
考えるべき視点は「モノ」「人」の2つです。

「モノ」とは、提供するサービスメニューをいいます。もう一度、「メニュー構成」と「オプション」について見直してみましょう。

カット・カラー・パーマなどの単体メニューは客単価が上がりづらいため、縮毛矯正・エクステ・トリートメント・まつげエクステなどのメニューを組み合わせてセットメニューにすると客単価も上がり、近隣店舗との差別化がとりやすくなります。

どこの店舗にもあるような「カット」のメニュー名ではなく「似合わせカット」など装飾語をつけることで、お客さんの興味を引くメニュー名になります。メニュー名を変えるだけで、他店にはない見せ方ができるので「メニュー構成」と「オプション」について見直しは必要です。

次に「人」についてもみていきましょう。

美容室では「スタイリスト」が差別化しやすいと考えられます。
同じスタイリストが競合店で働くことは基本的にはなく、他店と差別化がしやすいためです。

例えば、カットが上手いスタイリスト・カラーが得意なスタイリストなど、スタイリストによって得意な個性を持っています。スタイリスト個人をアピールすることが美容室の差別化につなげやすくなります。

この点からも個人での発信が行いやすいインスタグラムはおすすめの集客方法と言えます。

まとめ

美容室や美容師が新規集客を成功させるには継続的に取り組むことが重要です。集客できない美容室には「集客できない理由」があります。

集客手段の1つとしてSNSは、手軽に始められ近隣のお客さんにアプローチできる手法です。本記事で紹介した、ターゲット設定や差別化するポイントはSNSに関わらず重要です。
ターゲット層を「まだ決めていない」「なんとなく決めている」店舗はもう一度考えてみるといいでしょう。