このページをご覧頂いている方は、将来ネット通販などで独立を考えているもしくは、副業等で収入を得たい方だと思います。
そのようなキーワードで検索をすると、
「簡単に儲ける事ができる」
「投資0人脈0で月収1000万円」
などの情報商材がたくさん見つかりますね。
しかし、中小企業庁:中小企業白書のデータによると、個人事業主の生存率は
1年目:62.3%
5年目:25.6%
10年目:11.6%
で1年で約半数の事業者が廃業しています。
ネットビジネスで開業した場合の廃業率データが見つからなかったのですが、広告業界にいる感覚では、実店舗を持っていないネット専業者の方が廃業率が高いように思います。感覚的には2倍くらいでしょうか。
ビジネスモデルによっては、資金もほとんど必要のないネットビジネスは、参入の敷居が低い為、知識を持たない方でもざっくりとしたプランだけで始める事が出来ます。
仕入れが必要な物販でも、ネット上で仕入先を見つける事ができるので、一人で開業資金が少なく開始できるのはネットのメリットです。
ですが、初期費用数万、月額数千円のASP型ネットショップではまず売れないでしょう。
仮に実店舗の場合なら、ひと通りの多い道路沿いに店を構え、友人に「お店オープンしたから遊びにおいで!」と声をかければ、月の売上¥0という事はほぼないでしょう。
しかし、ネットショップの場合は、開設後、売上¥0という事は珍しい事ではありません。
実店舗なら、友人があなたに会いに来る。
という口実でお店に足を運び、「頑張ってね!」という気持ちで商品を買ってくれるかもしれませんが、ネットショップの場合は・・・
ネットショップを公開するだけで、数億人にアピール出来ます!
というキャッチコピーは今ではあまり見なくなりましたが、そういった気持でネットビジネスを始めると失敗します。それは、
「あなたが出したお店の前に道路が無いから」です。
1年目で廃業する主な理由
交通量と広告費
道路が太くなればなるほど、交通量が増え、その中で立ち止まってくれる人も増えてきます。
しかし、ショップ開設時にはその道路がありません。
その道路を拡張する為に『広告』を利用します。広告を利用する事で、お金を出している間だけは、道路が太くなります。
しかし、お金を止めてしまうと元の太さに戻ってしまうんです。
もちろん、交通量が多くなっている時にリピーターが付けば、その方は交通量が少なくなってからも、どこでもドアを使って飛んできてくれる可能性があります。
でも、行きたい店の名前を忘れていたら?
これだけネット上に安いお店が存在するんですから、無理してあなたのお店で買う理由を探す方が難しいですよね?
元々道路を持っていない or 拡張するお金に余裕が無い
方は、こういった理由から1年以内に廃業する事になります。
無料で道路を拡大しようとするが・・・
お金をかけずに集客をする方法として、ブログ・Twitter・Facebookなど、比較的ユーザー側に近い立場で交流を行っていく方法があります。
でも、この場合でも失敗する事がほとんどのように思います。
まず、そういった集客ツールを使用する目的は『お店へ来てもらう事』です。
ショップを作ってすぐは、できるだけ早く損益分岐ラインに乗せないと生活ができなくなってしまいますから、必死です。
その必死さが、ブログやTwitterに出てしまうんです。
無料ブログで新商品情報だけをダラダラとアップしていたり、セール情報だけをtwitterにポストしているアカウントありますよね?
でも、こういった行為を繰り返しても、道路が太くなるどころか迷惑がられるのが関の山です。
自分の立ち位置
まず、このページを見ている方で1年以内の独立を考えている方は、次の準備ができていなければ見送った方が良いと思います。
逆に将来的に考えている方なら、今すぐ準備を始めましょう。
SNSの個人アカウントを準備
実名登録がベースのFacebookは、リアルな知人とのコミュニケーションの場として、また、人脈を広げる為のツールとしてアカウントを開設しておくべきです。
近くにネットに詳しい人がいなければ、詳しい人とのパイプを築いておく事で、独立した時にアドバイスをもらえるかもしれません。
ブログの開設
ネットショップでは、文章・写真・動画の3つの伝達方法でユーザーに働きかける必要があります。
より分かりやすく、購買意欲を高める為の写真の撮り方やライティング技術は、ちょっと練習しただけでは身に付ける事は出来ません。
その練習に効果的なのがブログです。
ブログと言っても、日記ではありません。アクセスを集めるコンテンツを用意し、コンセプトを持って運用していきます。
3ヶ月も更新を続ければ1日に100程度のアクセスがコンスタントに集まるようになります。
そのアクセスを、どのように伸ばしていくかを分析し、1つ1つの記事を企画し、ライティングしていきます。
重要なのが、『独立したいと考えている業界と、コンテンツを被せる事』です。
雑貨屋を開きたいなら、雑貨屋めぐりが好きでしょうから「今日見つけたおしゃれ雑貨屋紹介ブログ」でもOKです。
もう少しひねって『雑貨が好きな女性はオーガニック食品が好き』などのリサーチデータがあれば、オーガニック食品に絡めたブログでもOKです。
このブログの目的は、見に来た人のためになるコンテンツを提供する事にあります。
この時点であなたは商品を販売するサイトを持っていませんから、第三者から見た視点で、お気に入りのアイテムを紹介したりする事が出来ます。
このライテイングも、ショップの商品説明で生きてくるはずです。
最大の利点は、あなたがショップを開設した時には既に、集客メディアを保有しているという事です。
ある程度の期間、しっかりとしたコンテンツを配信し続けている非営利メディアはユーザーから信頼が得られやすく、ブログを定期的にチェックするファンが付いてきます。
そのファンと交流をしていく事で、リアルの友達と同じような流れで、あなたの友達ネットワークを広げていくことが出来ます。
ネット上なら、共通の趣味を持つ人を見つけやすいメリットがあるので、そのメリットを活用しつつ、あなたまたはあなたのブログに興味を持っている人を一人でも多く獲得していきます。
ブログのジャンルがショップとかけ離れていなければ、ショップで扱う商品にも興味がある可能性が高くなります。
ファンは、脇道の様な役割を果たしてくれます。
あなたがメインの道路を整備し、そこに流れる細い道がファンです。
ファンにも友達がいて、その友達にあなたのお店を宣伝してくれれば、ますます交通量が増加し、ファンがファンを呼ぶ最高のスパイラルに突入していきます。
もしこのブログが思うようにアクセスを集める事が出来ないのであれば、店舗運営はほぼ失敗すると思います。
理由は、企業(営利団体)の方が、ファンを獲得しにくいからです。
逆に、ここを乗り切れれば、独立後のキャッシュ・フローはかなり安定してきます。
広告に頼るのは、キャッシュ・フローが安定してから。
起動に載せるための広告掲載は、失敗する確率が非常に高くなります。
βサイトでの販売
ここまで準備ができれば、販売は比較的スムーズにできるはずですが、もう少しリスクを減らしておきたい所です。
本職がある状態で、無料でネットショップを作れるBASEやStores.jpを利用して、数個の商品をテスト販売してみましょう。
商品を販売する為のフローなどもある程度想定する必要があります。
梱包に以外と手間がかかる事が分かれば、価格を見直す必要がありますし、返品率も気になる所です。
本職で無い場合は、自分の全ての時間を割く事は出来ませんが、20%の時間を使って、月商2万円なら独立しない方が良いですよね?
まとめ
既にITバブルは弾けています。リアルで人脈が広くても、それはリアルでの話。
ネットでの人脈が無ければ、作るか実店舗の出店を。